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理学療法士1年目のブログ

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胸郭出口症候群の絞扼部位

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今回は肩から手にかけてのしびれや痛みを生じる疾患の一つとして胸郭出口症候群について勉強したことをアウトプットします.

 

胸郭出口症候群の原因について簡単に述べ,斜角筋症候群・肋鎖症候群・小胸筋症候群について詳しく述べていきたいと思います.

 

胸郭出口症候群の原因

胸郭出口症候群の原因として一番に挙げられるのは,腕神経叢の圧迫だと思います.

腕神経叢は斜角筋間隙・肋鎖間隙・小胸筋下間隙の3つの狭小部を通過するため,これらの狭小部が狭まる場合に症状を呈します.

頚椎ヘルニア,頚椎症,手根管症候群なども似たような症状を呈することがあるので注意が必要です.

上記の絞扼部位から,胸郭出口症候群は斜角筋症候群・肋鎖症候群・小胸筋症候群の3つに分類されます.

 

では,ざっくりとした説明は個々までにして,斜角筋症候群から見ていきましょう.

1.斜角筋症候群

斜角筋症候群の説明をします.

斜角筋症候群の絞扼部位は,斜角筋隙です.

斜角筋隙は,前斜角筋と中斜角筋の間に存在する間隙のことです. 

 

前斜角筋

起始:第3頚椎ー第6頚椎横突起前結節

停止:第1肋骨の前斜角筋結節

作用:第1肋骨挙上,頚椎屈曲,片側の働きで同側側屈・反対側回旋

支配神経:頚神経前枝(C5〜C7)

 

中斜角筋

起始:第2頚椎ー第7頚椎横突起後結節

停止:第1肋骨の鎖骨下動脈溝の後ろ

作用:第1肋骨の挙上,片側の働きで同側側屈

支配神経:頚神経前肢(C2〜C8)

 

これらの筋の間が狭くなることで,腕神経叢を圧迫するのが斜角筋症候群です.

原因としては,斜角筋の発達が考えられます.

 

斜角筋が発達した結果,姿勢として現れるのがいかり肩です.

そのため,斜角筋症候群に特徴的な姿勢として,いかり肩が挙げられます.

 

治療としては,斜角筋のモビライゼーション・ストレッチを行うことなどがあります.

 

斜角筋症候群については以上です.

2.肋鎖症候群

続いて,肋鎖症候群の話をしましょう.

 

肋鎖症候群の絞扼部位は,肋鎖間隙です.

肋鎖間隙とは,読んで字の如し,肋骨と鎖骨の間の間隙です.

肋骨と鎖骨の間と言われても,すべての肋骨と鎖骨の間ではなく,第1肋骨と鎖骨の間であることに注意しましょう. 

この間隙が狭くなることで,腕神経叢を圧迫するのが肋鎖症候群です.

 

原因としては,鎖骨が下制することが考えられます.

鎖骨が下制する姿勢は,なで肩です.

なで肩の他に,破格として第1肋骨の上に更にもう一つ頸肋という骨ができることも原因となり得ます.

 

治療としては,なで肩の姿勢を改善するため,僧帽筋上部線維のトレーニングなどが挙げられます.

 

肋鎖症候群については以上です.

 

3.小胸筋症候群 

最後に,小胸筋症候群について説明をします.

小胸筋症候群は別名,過外転症候群とも言われます.

小胸筋症候群の絞扼部位は,小胸筋下間隙です.

小胸筋下間隙は,小胸筋と烏口鎖骨靭帯により構成されています.

 

小胸筋

起始:第2肋骨ー第5肋骨の前面

停止:肩甲骨烏口突起

作用:肩甲骨の前傾・外転・下方回旋

支配神経:内側・外側胸筋神経(C7,C8)

 

烏口鎖骨靭帯(菱形靭帯と円錐靱帯)

菱形靭帯(外側部)ー烏口突起上内側縁から始まり,鎖骨下面の菱形靭帯線へ走る.

円錐靱帯(内側部)ー烏口突起基部から始まり,鎖骨後面の円錐靱帯結節に終わる.

 

 

肩関節を外転すると,腕神経叢は小胸筋下間隙の部分を支点に走行を上向き変えます.

走行が下向きのままであれば,圧迫されることはありませんが,上向きに走行を変えると,小胸筋下間隙にて腕神経叢が圧迫されます.

 

これが小胸筋症候群です.外転時に症状が出現することから,過外転症候群とも言われます.

 
 
なで肩が定着している場合,小胸筋が短縮し小胸筋下間隙での圧迫が起こりやすくなるので,ここでもなで肩は関連してきます.
 
ちなみに,筋の短縮についてはこちらの記事を以前に書きました.

 www.tiger-life01.com

 

小胸筋症候群については以上になります.

 

まとめ

今回は,胸郭出口症候群の原因とそれぞれの症候群の絞扼部位を中心に説明しました.

 

簡単にまとめると

  • 胸郭出口症候群の原因は腕神経叢の圧迫である.
  • 斜角筋症候群は斜角筋間隙での圧迫であり,いかり肩と関連がある.
  • 肋鎖症候群は肋鎖間隙,小胸筋症候群は小胸筋下間隙の圧迫であり,いずれもなで肩と関連がある.

といったところでしょうか.

 

最後まで読んでいただきありがとうございました!


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